脳の信号を手に送る
事故や病気などで脊髄が損傷し、四肢が動かなくなる障がいが発生することがあります。
米オハイオ州立大などのチームが、手足の動かなくなった患者が頭で思い描いた動きを装置で読み取り、手に電気信号を伝えることで思った通りの作業できるようにすることに世界で初めて成功したそうです(→記事はこちら。2016年4月14日検索。)。
実際には脳の表面に1・5ミリ四方の電極を埋める手術をし、この電極が脳の信号を捉えます。そして、電極がとらえた信号は、体外のコンピューターに送信され、コンピューターによってこの信号が解読されます。続いて、解読結果に基づいて、腕の130カ所に予め取り付けた電極から筋肉に刺激を与え、腕を動かすシステムになっています。
今回は被験者専用とのことですが、これが一般化されれば、障がいがある多くの人々にとって大きな希望になりますね。
iPS細胞によって、いわば、内から脊髄を再生する研究も進んでいますが、今回の例のように、いまある神経を外から活かす研究も進んでいます。
四肢が不自由な人にとってはどちらでもよいので、早く実用化をしてほしいところです。
今知的財産事務所