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甘いものにも・・・


コンビニに行くと、毎日のように新作の甘いモノが置いてあります。時々買って帰りますが、「これはうまい!」と思ったものが次に行くともう置いてなかったりして、商品同士の争いがかなり激しいようですね。

こういったお菓子にも様々な特許があります。

例えば、「和風洋生菓子の製造方法とその包装方法」という名称の特許(特許第2893529号)があります(現在は存続期間が満了しています。)。

「組み合わされる内包材の素材と外包材の素材の性質を十分に考慮しつつ、前記和風感覚の洋生菓子を製造する方法とその包装方法を提供する」ためになされた発明に関する特許で、例えば、「餅生地が途中でちぎれてしまったりすることなく、容易に柔らかい気泡入りクリームを柔軟な薄厚の餅生地シートで包み込むことが出来る」菓子を製造できるようです(上記特許の特許公報の段落【0013】、【0055】等参照)。

この特許にも知財高裁で平成22年(行ケ)第10028号審決取消請求事件という事件がありました。

この事件は、原告が上記特許に対して特許庁に無効審判を請求したところ審判請求が成り立たないという審決が出たので、この審決の取り消しを求めて提起した訴訟です。結果としては原告の請求が棄却されています。

様々な点が争点になったのですが、判決では「引用発明における被覆材が被覆する対象は,餡(具)であり,引用例には,饅頭,おにぎり,アンパンを製造する点が例示されているのみで,具体的な具の例示はなく,気泡入りクリームを包む点についての記載はない・・・気泡入りクリームを包むこと自体は,公知であった・・・しかしながら,引用例には,気泡入りクリームを包む点の記載はないのであるから,菓子の製造において,気泡入りクリームを外皮により包むことを選択することの契機は十分とはいえない・・・引用発明において,餡(具)としてその他のものが採用できることは選択的事項ではあるが,具体的な開示はなく,素材の一例にすぎない気泡入りクリームを内容物として選択することの契機は,更に当該気泡入りクリームに詰め具材を配置することはともかく,それ自体として十分とはいえず,当業者にとって容易であるということはできない」とされています。

気泡入りクリームを包むことが上記特許のポイントの1つだったようですが、気泡入りクリームを包むこと自体が公知であったとしても、特許をつぶすために用いようとする引用例に記載がない場合、気泡入りクリームを用いることができる「論理」がないとならないということですね。

こういう裁判例は、拒絶理由への反論の際の論理構築や、異議申立や無効審判の時の攻撃若しくは防御の際の論理構築の際に勉強になりますね。

こういった甘いお菓子でも、水面下でいろいろと争いが生じたりしています。「新作」をつくる際、他者の権利にはしっかり目配りする必要があります。

今知的財産事務所
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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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