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顔のシワは消そうとするけれど


顔にある「シワ」は邪魔者扱いされることが多いですが、邪魔どころか必要な「シワ」もあります。

「紙容器」という特許(特許第3411951号)があります。

その請求項1は「一枚の板紙原紙からプレス成形のみによって形成された、外縁が直線部と曲線部とが相互に連続した形状の多角型の紙容器であって、底部と、前記底部に接続する側壁部と、
前記側壁部に接続しかつ水平方向に延びるフランジ部と、前記フランジ部の外周縁に形成された縁巻部とを備え、前記フランジ部の内、前記曲線部に対応し、折りシワが生じる曲線対応部分の幅は、前記直線部に対応する直線対応部分の幅より大きい、紙容器。」というものです。

発明の効果としては「曲線対応部分の幅が直線対応部分の幅と同じのものに比べて、曲線対応部分に生じる折りシワの各々は長く形成され、その状態で圧縮されることになるため、圧縮面積が大きくなり容器の保形性が向上する」と記載されており(上記特許の特許公報の段落【0031】から引用)、「シワ」を意図的に形成するだけでなく、容器の縁の曲線になっているところに対応するシワの幅と、直線になっているところに対応するシワの幅とを変える(特許では曲線になっているところに対応している方を大きくする)ことで、容器の保形性を向上させることができる発明のようです。

本件ではシワの幅を工夫していますが、もしかしたらシワの形成の仕方(紙の折り方)を工夫しても色々と違った効果、更に良い効果が得られるかもしれません。

この特許にも知財高裁で平成25年(行ケ)第10124号 審決取消請求事件という事件がありました。

特許権者の上記特許に対して無効審判が特許庁に請求されたところ、特許庁では審判請求不成立の審決がされたので、原告(無効審判を請求した者)がこれを不服として、特許無効不成立審決の取り消しを求めて請求した事件です。判決では原告の請求が棄却されています。

この事件では進歩性やサポート要件等が争点になっていますが、争点の一つに原告が用いた文献に記載されている容器のシワも「意図的」に設けられているか否か、という点がありました。結果としては当該文献の記載から、当該文献において「意図的に設けられたものとは到底いえず,この点において,本件発明1の折りシワとは相違する」と判断されています。

一見すると邪魔に思えるものも見方を変えて、いい効果を発揮させるような機能を持たせよう(あるいはそのような機能がないか)と考えると、これまでになかったアイデアが浮かぶかもしれないですね。

今知的財産事務所
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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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