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デザインを特許から捉える

 
「デザイン」というと「意匠」がすぐ思い浮かびます。

そして、そのデザインに技術的側面から捉えることができる部分があれば「特許」を考えることもできる、とよく言われます。

「技術的側面」というと重々しいですが、対象となる商品・製品を使うことで、「楽しい」とか「面白い」とか感じてもらえるための「工夫」も、特許の対象になることがあります。

例えば、特許第4487279号。この特許は「絵文字形成皿」という発明で、請求項1が「食事用の皿であって、皿に注いだ液体調味料の流動と停滞により、液体調味料または皿の一部が、絵柄または文字を形成するように、皿の上面に凹凸部を設けて構成し、前記絵柄または文字が、前記液体調味料を多く注ぐに従って変形するように、前記凹凸部を立体的に形状変更して形成することを特徴とする絵文字形成皿。」というものです。

上記特許の特許公報から図3を以下に引用します。
図3

液体調味料を注ぐと、お皿に徐々に絵柄ができていく、というような皿の発明です(発明の効果はいろいろありますので、気になる方は公報をご参照ください。)。

こういった工夫、言ってみればデザインを利用した物についても特許で守ることができる例ですね。

そして、この特許、訴訟にもなっています。

それが、知財高裁の平成26年(行ケ)第10012号 審決取消請求事件という事件です。

この事件は、原告(この特許を消したい人)が、この特許に対して特許無効審判を請求し、この特許無効審判において審判請求は成り立たない(つまり、特許は無効ではない)という審決が出されたので、原告がこの審決の取り消しを求めて提起した訴訟です。

この訴訟では審決が取り消されたのですが、判決において「本件審決における引用発明の認定手法は適切ではない」という点が付言されました。そして、特許庁で無効審判がさらに審理され、結果として「本件審判の請求は、成り立たない。」と審決され、特許は無効にはなりませんでした。

このように無効審判を請求されるということは、市場においてもかなり魅力的なのだと思います。実際、「醤油絵皿」という商標で、特許権者によって販売されているようですね(なお、「醤油絵皿」は登録商標です。この特許権者さんは、特許、商標としっかり押さえられており、まさに知財を複合的に使って「醤油絵皿」を守られていますね。)。

「醤油絵皿」のHPを見てみると、実物を見てみたい、という気になります。

このようなアイデアや作品について、電通も自社のクリエイターの力を生かした知財ビジネスを始動させたようですし(→電通のニュースリリース。2018/8/23検索。)、いわゆる発明者・開発者だけでなく、広く「クリエイター」や「デザイナー」が考えたアイデアも、特許や意匠等で守り、うまく使っていく例が今後、ますます増えそうですね。

今知的財産事務所
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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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