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容器の争い


先日、容器関連特許の争いについて紹介しましたが(→先日のブログ「身近なところにも争いが」)、他にも事例があります。

東京地裁の平成28年(ワ)第29320号 特許権侵害差止等請求事件という事件です。

この事件は、発明の名称を「容器」とする特許第5305693号の特許権者(原告)が、被告製品の製造販売がこの特許権の侵害に当たると主張して、被告に対し、被告製品の製造等の差止め、及び損害賠償の支払を求めた事件です。

この事件では、被告の所定製品の差し止めが認められ、所定額の損害賠償が認められました。

上記特許は食品容器等に利用される容器の発明に関わるもので、「断熱性に優れた発泡積層シートを成形してなる容器において、端縁部での怪我を防止しつつ蓋体を強固に止着させ」る容器の発明です(上記特許の特許公報の段落【0009】から抜粋。請求項1の記載は追記に記載しました。)。

上記のような課題を解決する手段は、おそらく(あくまで主観的にですが)、様々な観点から複数考え出すことができるのではないかなと思います。

しかし、このように争いになるということは、やっぱりいいアイデアは誰もが使いたいと思うからでしょうし、よい方に考えれば、ある課題を解決するためのアイデアとして最も良いと考えられるアイデアが同時期に複数の人が思いつくことがあるからでしょう(もちろん、いいアイデアだなと思って真似や改良する可能性もありますが・・・)。

だからこそ、この程度なら特許にならないとか、この程度は大したことはないと切って捨てるのではなく、そのアイデアというかコンセプトのレベルで権利化にチャレンジし、最初のコンセプトレベルでの権利化が難しければ、少しずつ実施形態に近いレベルに落として権利化する(少し権利範囲は狭くなりますが)ということがビジネスにとって重要なんだなと考えさせられた事案です。

パッと見では「これは権利化は難しそう」と思っても、全く同一のモノ・コトが世の中になければ権利化の道はあったりすることが多いですからね・・・

今知的財産事務所

なお、参考までにこの特許の特許公報における請求項1は、「熱可塑性樹脂発泡シートの片面に熱可塑性樹脂フィルムが積層された発泡積層シートが用いられ、前記熱可塑性樹脂フィルムが内表面側となるように前記発泡積層シートが成形加工されて、被収容物が収容される収容凹部と、該収容凹部の開口縁から外側に向けて張り出した突出部とが形成された容器本体部を有する容器であって、 前記突出部の端縁部の上面が収容凹部の開口縁近傍の突出部の上面に比して下位となるように、突出部の端縁部において前記熱可塑性樹脂発泡シートが圧縮されて厚みが薄くなっており、しかも、該突出部の少なくとも端縁部の上面側には、凸形状の高さが0.1~1mmとなり隣り合う凸形状の間隔が0.5~5mmとなるように凹凸形状が形成され、且つ該端縁部の下面側が平坦に形成されていることを特徴とする容器。」というものです。
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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

今知的財産事務所

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