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身近なところにも争いが


おそらくほとんどの人が毎日のように手に取るものに、プラスチック(多くはPET)製のボトルやトレー等があります。コンビニやスーパーでお弁当や食材が入っているあれです。

昔は白色がメインでしたが、いまは様々な色があります。

そのような容器ですが、外観をきれいにするためのある特許があり、その特許について争いもありました。

例えば、東京高裁の平成24年(行ケ)第10052号 審決取消請求事件という事件がそれです。

この事件は、発明の名称が「光沢黒色系の包装用容器」という特許第3803823号の特許権者が原告です。そして、経緯はちょっと複雑なのでここでは省略しますが、被告がこの特許に対して無効審判を請求した後、無効審決がなされたので、原告がこの無効審決の取り消しを求めて提起した訴訟です。

結果としては原告の請求が棄却され、特許は無効になりました。

この特許は、「A - P E T の有する優れた機械的強度、耐油性等を要求される包装用容器に適し、且つ、優れた光沢を有する黒色系の包装用容器を提供する」ことを目的としたもので(上記特許の特許公報の段落【0004】から抜粋)、請求項1は「カーボンを0 . 3 重量% から1 0 重量% 含有するポリエチレンテレフタレートを主成分とする固有粘度が0 . 5 5 以上のシートからなり、前記シートの熱分析器の測定された昇温結晶化温度が1 2 8 度以上、且つ、結晶化熱量が2 0 m J / m g 以上のシートを用いた光沢黒色系の包装用容器。」というものでした。

発明の効果は「黒色で光沢があり、外観の優れたものである。環境を考慮して再生P E T にカーボンを混入しても、容易に光沢黒色の包装用容器ができるものであり、再生材料とは見受けられない美しい外観を保てるものである。(以下略)」(上記特許の特許公報の段落【0025】から抜粋)というものでした。

請求項を参照すると、もちろん、素材としての特徴によって規定されていますが、外観という見た目を消費者に訴えかける観点から言えば、いかに素材を工夫して消費者に対する訴求力を持たせるか?をいろいろ考えられたのではないかな、と思います。

非常に身近で、しかも一見するとあまり特許は関係なさそうに思われる分野でも、特許はありますし(今回の事件では無効になってしまいましたが)、争いも発生し得るのでビジネスを進める際には注意が必要です。

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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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