新しいだけでは特許は取れません・・・


新しいアイデアを考え、市場やネットを見回して同じものがなかったら、特許権を取得できるのでしょうか?

実は、特許権を取得するためには、「新規性」、つまり「新しさ」があるだけではダメなのです。

「新規性」があっても、「進歩性」という大きなハードルをクリアする必要があります。

「新規性」とは、発明が客観的に新しいことをいいます。例えば、皆さんがした発明が、これまで公にされていないような場合は「新規性」があるといえます。

しかし、「進歩性」とは、当業者(創出された発明が属する分野における通常の知識を有する者。いわば、その道のプロ。)が、特許出願時の技術水準から容易に考え出すことができない程度の困難性をいいます。

「困難性」、、、難しいですね。

ごくごく簡単に言えば、特許法は既に知られた発明からの『飛躍的進歩』を求めていて、当業者が公知の発明に基いて容易に発明できないことを要求しています。つまり、その道のプロであれば誰もが思いつくような発明には特許権を与えないということです。

例えば、「発明A=技術a+技術b」というような発明をしたとします。この「発明A」については世の中に知られていません。

しかし、「発明A」をした人の技術分野において、既に技術aは文献1に、技術bは文献2に記載されており、同じ技術分野の人であれば、当然に文献1と文献2を読むような状態だったとします。

この様な場合、例えば、発明Aが技術aと技術bとを単に組み合わせただけである場合や、技術bが材料に関する技術であり、発明Aを作り出すうえで最適な材料として技術bを選択したに過ぎない場合、又は、文献1と文献2のいずれにも同じような課題を解決するために技術a及び技術bが紹介されていたような場合等々においては、発明Aの進歩性は否定されてしまいます。

いずれにせよ、『新規性のある発明』を創り出した場合であっても、その道のプロが特許出願時に既に世の中に存在している技術から容易に思いつくことができる場合、いくら新しくても進歩性が否定されるので特許を取得することができません。

このあたりが特許に慣れていないと戸惑うところだと思いますし、実際、拒絶理由で最も苦労するのも「進歩性」の点だったりします。

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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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