特許出願の早期審査


特許権を取得するためには特許出願し、審査請求する必要があります。審査請求をして初めて、特許庁審査官による審査が始まり、出願した内容で特許にしてよいか否かが判断され、特許にしてよい場合は特許査定が、このままでは特許になりませんよ、という場合には拒絶理由が来ます。

この特許査定又は拒絶理由が来るまでには、通常だと結構時間がかかります(約10か月ぐらい※1)。

しかし、それでは時間がかかりすぎるという場合は「早期審査」を利用することができます。

「早期審査」を利用するためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
(1)実施関連出願
(2)外国関連出願
(3)中小企業、個人、大学、公的研究機関等の出願
(4)グリーン関連出願
(5)震災復興支援関連出願
(6)アジア拠点化推進法関連出願
(詳細な要件は特許庁のホームページご参照→こちら

弊所のお客様は中小企業のお客様が多いので上記の「(3)」を利用することが多いですね。

そして、早期審査を利用すれば、おおよそ2か月ぐらいでファーストアクションが特許庁から来ます(とはいえ、実際は4カ月ぐらいかかるものも多くありますが…)。

更に早く知りたいという場合、スーパー早期審査という制度もあり、こちらは、オンラインで出願手続等をし、実施関連出願、かつ、外国関連出願の双方に該当すれば利用でき、1カ月以内にファーストアクションが特許庁から来ます。

なお、「中小企業」とは、中小企業基本法等に定める中小企業のことです。
例えば、製造業、建設業、運輸業等であれば、従業員数が300人以下であるか若しくは資本の額(又は出資の総額)が3億円以下の企業が該当します。

したがって、有名な企業、売上高が高い企業であってもよくよく見てみたら中小企業だった、ということもあったりします。

ちなみに、特許出願した内容は出願から1年6月後に「出願公開」され、公開特許公報が発行されます。公開特許公報によりどのような発明が出願されたのか、第三者にも分かるようになります。

しかし、出願公開前に早期審査請求し、拒絶査定が確定した場合、特許出願が既に特許庁に係属していないことになるので、原則として公開特許公報は発行されません(出願が取下げ、放棄等された場合も同様です。)。ただし、その出願について既に公報発行の準備中である場合は、公開特許公報が発行されることもあります。

したがって、特許権を取得できれば公開されることは構わないけれども、特許権を取得できないのであれば出願したことを知られたくない、という場合、特許出願後、なるべく早めに「早期審査」して、出願した内容が特許になるのか否かを判断する必要があります。

※1 https://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/nenji/nenpou2016/toukei/0201.pdf

今知的財産事務所
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

カレンダー
04 | 2018/05 | 06
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

今知的財産事務所

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR