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デザイナーと知財


 先月、特許庁が「デザイナーが身につけておくべき知財の基本」という知財教材を公表しました(→特許庁ホームページはこちら。2017年12月13日現在。)。デザイナーが創作物を世に出す限り、デザイナーも知財とは切っても切り離せないため、このような教材はとても有用だと思います。

ところで、デザイナーさんとお話しする機会が時々ありますが、デザイナーにとっても社会に出たら知財は極めて重要であるのに(或いは在学中でも創作活動する限り重要です)、デザイン系の学校で知財についてきちんと教えている所はまだまだ少数であるという話を聞くことがあります。

教える人材がいない等、いろいろ理由はあるのでしょうが、なぜまだまだ少数であるかを考えてみると、デザイン系の学校で知財にあまり手を出さないところは知財に対する誤解があるのではないかと思います。

その誤解の一つが、知財について学んでしまうと学生が「委縮」してしまうというものです。

「萎縮」とは何か?

特許や意匠等の知財について権利を取得しようとする場合、先行特許や意匠を調査することが通常です。この調査をすると、自分が考えた発明やデザインが、もう既に他人に出願されていたり、あるいは、既に出願されているものと似ている場合があります。

このような場合、「あぁ、もう他人が考えているんだなぁ」と学生が思い、創作の意欲をなくす、という意味での「萎縮」です。

すなわち、誤解の一つは学生が委縮する、つまり、学生の創造性が育たない、という誤解です。

しかし、これはやはり誤解だと思います。

なぜならば、知財について学ぶと、創造性が育たないというよりは、創造性を強化させる面があるからです。

言ってみれば知財を学ぶことで、現状の自分の力を客観視し、「なりたい自分」と現状との「差」を意識することで、乗り越えなければいけない壁に気が付くので、その「壁」を乗り越えるために、創造性が発揮される面があると思うからです。

敢えてストレスを与え、それを乗り越えさせることで成長する、という感じでしょうか。

もちろん、あれもこれも自分が考えたものすべてがダメ、ということで意気消沈してしまう可能性もありますが、それを乗り越えてこそ真の創造性が発揮されるのではないでしょうか。

世の中、よっぽどの天才でない限り、思いつくものはたかが知れていますが、だから考えるのをやめる、というのではなく、先人たちがどのような考えを持ち、どのようなモノ・コトを創造したのかを参考に、それを超えるような創造性を発揮することが重要でしょう。

何かしらの土台(ここでは先行特許や意匠)があれば、新しいモノ・コトを創造するきっかけ・ヒントにもなります。

ただし、「あれもこれもダメだ」となって意気消沈しないように、舵取りする人がうまいバランスを取っていく必要があります。それこそが教育機関に求められていることではないかと思います。

今後はデザイン系の大学等でも知財について理解が深まれば、と思います。

今知的財産事務所
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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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