FC2ブログ

自分たちの知財を把握しているか?

 
以前、ある企業さんの商標登録出願の相談を受けました。既にロゴは決まっており、そのロゴを使用するサービスもある程度決まっていました。

そこで、先行商標調査や商標登録出願の見積もりを作成する前に、全く同一の商標があるか否かをちょっと検索してみたところ、全く同一の商標がヒットしたのです。

「ありゃりゃ、これは見積もり出すまでもなく、無理だな。」と思ったのですが、よーく見ると、権利者が相談してきた企業さんだったのです。

相談した企業さんには、「既に商標権を取得していますね」とお伝えし、出願の話はなくなりました。

それはそれでいいのですが、企業としては自社がどのような知的財産を持っているのかをきちんと管理・把握しておく必要があります。

中堅どころの企業さんに時々見受けられるのですが、商品やサービスごとに担当者が決まっており、担当者ごとに知財を任せているところがあります。

その場合、知的財産を統一的に把握しておく仕組みがないと、ある担当者が既に取得した知的財産権があるにもかかわらず、他の担当者が同一内容について知的財産権を取得しようとしていろいろ活動してしまうことがあります。

これでは資源の重複投資になりかねません。

しかも、担当者ごとに依頼する弁理士が異なっていると、外部の弁理士としてもその企業さんがどのような知財を持っているのかをパッと把握することは困難になってきます。

「もう知的財産権を取っていた」という程度ならまだいいのですが、知的財産権には存続期間があります。また、出願中の案件には様々な法定期限があります。企業として統一的に知的財産権の取り扱いを決めておかないと、担当者がつい忘れて気が付いた時には存続期間が切れていたり(あるいは、担当者の退職により知らない間に切れていたり)、法定期限を過ぎてしまって手遅れになるリスクがあります。

知的財産は事業を下支えする重要な資産なので、自社がどのような知的財産を保有し、保有している知的財産がどのような状態にあり、今後、どうしなければいけないかについてはパッと分かる状態にしておくことが必要です。

大した数の知的財産はない、という場合もあるとは思いますが、そうではあってもその知的財産はあくまでもその企業の財産です。少なくとも、ちょっと聞かれたときに、どのような知的財産があり、どういう状況であるかを答えられるようにしておく必要があります。そうしておかないと、事業に役立たせようとしても、うまく活かせないかもしれません。

もし自社にどのような知的財産があるのかよく分からない、という場合は、是非、自社の知的財産権をチェックし、管理する仕組みを整えることをお薦めします。

今知的財産事務所
スポンサーサイト
カレンダー
04 | 2018/05 | 06
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

今知的財産事務所

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR