カレンダー
11 | 2016/12 | 01
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール

【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。MOT系弁理士です。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

今知的財産事務所

最新トラックバック
FC2カウンター
  
もう大晦日ですね。
事務所の掃除も一通り終わり、気持ちよく年を越せそうです。

さて、特許権を維持するためには、毎年、特許庁に「年金」を払う必要があります。「年金」というと、通常はもらう方を思い浮かべますが、知財では特許庁に「払う」んですね。

特許の場合、「特許請求の範囲」という書面に「請求項」が記載されています。「請求項」は複数記載することができます。

そして、「年金」は、請求項数が増えれば増えるほど増額していくことになります。しかも、「年金」は、基本的に、特許権を維持している期間が長いほど高くなっていきます。

とすると、ビジネスにあまり使っていない請求項はいらないなぁ、という状況が発生することがあります。

ビジネスに完全に使うことがないという特許であれば、「年金」を払わなければいずれ権利は丸々なくなりますが、一部の請求項は取っておきたい、ということもあります(「年金」を払わないと、複数の請求項のすべてについて権利がなくなります。)。

ここで使えるのが、特許権の一部放棄です。実は、特許権は、請求項ごとに放棄することができます。

したがって、「年金」の負担を軽くしたいと考えた場合、最も重要な請求項のみを残し、他は放棄することができます。

しかし、ここで重要な点があります。

それは、どの請求項を放棄するか?という点です。

実際にビジネスに用いている技術に関する請求項を放棄してしまうことは、いわば、みんなが欲しいと言っている土地の所有権を放棄するようなもの。よっぽど特殊な事情がある場合を除き、そのようなことはしないでしょう。

とすると、どの請求項を放棄してよいのか?ということを適切に判断しなければならないことになります。

これが実は、結構、労力がかかります。

というのも、請求項は技術的思想(技術的なアイデア)を厳密に文章で表現しています。そして、薬の分野等を除き、1つの製品・サービスを1つの請求項でカバーできることは少なく、1つの請求項が1つの製品・サービスのどの部分をカバーしているのかを即座に判断できる場合が多いわけではありません(請求項の文章を解釈し、どのような技術で製品・サービスのどの部分をカバーしているのかを判断するのは結構高度な判断が必要です。)。

そうすると、保有特許が少ない場合はまだよいのですが、件数が多くなっていくと上記の判断をするにも労力(「目利き」ができる人材の確保、「目利き」に要する時間・人件費等)がかかります。

「年金」の費用を削減できた、と思っても、「目利き」に要した費用がはるかに上回った、となっては意味がありませんね。

したがって、請求項の一部放棄という手段を使う場合は、そのような点を考慮して使う必要があります。その点をきちんと考慮した上でこの手段を使えば、いわば、不要な特許の掃除ができることになります。

さて、今年も多くの皆様にいろいろご支援いただきました。誠にありがとうございます。来年も、今年以上に気合を入れ、よりよい知財サービスを提供していきたいと思います。

それではよいお年を!

今知的財産事務所
スポンサーサイト

2016/12/31(土) 00:47 | コメント:0 | トラックバック:0 |
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR