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【弁理士】今 智司

Author:【弁理士】今 智司
今(こん)知的財産事務所の所長ブログです。2011年1月に独立開業しました。MOT系弁理士です。知財はビジネスに役立たせてこそだ!と考え、技術、デザイン、ブランドの知財複合戦略を考えています。

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ウォルマートが、「牛乳の賞味期限を追跡」するセンサーを用い、例えば、賞味期限に近づいた牛乳がある場合には、ユーザーに注文を促すリマインダーを発するシステムについて特許出願したそうです(→記事はこちら。2017年5月6日検索。)。

正直、いまさら感がありますが、本当にほしいのはユーザーの嗜好に関する情報なのではないかと思います。

まぁ、その辺はさておき、上記のようにバーコード等の識別標識とリマインドシステム等とを組み合わせるだけでも(特許になるかどうかは別として)発明が生まれます。

実際、何もないところから生まれてくる発明はほとんどなく(もし生まれれば、それは画期的な発明である確率が高いでしょう)、「新たな」発明のほとんどは、既存技術の組み合わせで創出されます。

その組み合わせの際に、なるべく「遠い」概念同士を組み合わせると、「意表」をついた発明になることがあります。「意表」を突く組み合わせを出す際は、例えば、普通は考えない逆のことを考えたり、既成概念という色眼鏡を取り払って物事を考えたりすることが有効なことがあります(特許法上の発明ではありませんが、株式会社いろどりの「葉っぱビジネス」等は、意表を突く組み合わせの例かもしれません。)。

それが実際に特許になるかどうか、あるいは本当にビジネスに結び付くかどうかは別の観点からの検討が必須ですが、「発明を創出する」点に限って言えば、異なる技術同士を組み合わせる、しかもなるべく遠くの技術同士を組み合わせる、ということで「飛躍した発明」が創出されやすくなります(もちろん、どのような価値を社会に提供したいのか?そのために必要な戦略は?等々、様々なことを実際は考えて発明を創出する必要がある点には注意が必要です。)。

それにしてもウォルマートの上記発明も役には立つとは思いますが、実際に毎日料理をする人にとっては、それよりも、冷蔵庫の中にある食材で作れる料理は何か?というのを教えてくれるほうが役に立ちそうですね。これは、クックパッドと連携させれば簡単にできそうですが。。。

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2017/05/07(日) 00:17 | コメント:0 | トラックバック:0 |
  
特許や商標を初めて出願しようとする際、様々な疑問や不安があると思います。手続も複雑ですし、「拒絶理由通知」という用語を一つとっても、いままで聞いたことがない人からしたら「えっ!拒絶?」とびっくりするかもしれません(言い換えれば、「このままだと」権利になりません、という通知なんです。)。

弊所の現在のお客様のほとんどは、元々、初めて特許又は商標や意匠を出そうと考えていたお客様です。

私としては、もちろん、特許や商標の手続や法的な留意点をかみ砕いて説明するのですが、初めからそのような説明はまず「しません」。

まず何をするかというと、初めてのお客様の場合、一体、どのようなことをやりたいのか?どんなことを目指しているのか?お客様が置かれている環境がどのようなものか?等について確認します(ほとんど、雑談レベルかもしれませんが…)。

しかし、このようなステップを踏むことで、緊張が和らぐのか、お客様が本当にやりたいことが見えてくる場合があります。

実際、特許出願できないか?と訪ねてこられたお客様でも、いろいろお話を伺っているうちに本当の課題が見えてくることがあり、その結果、「それは特許出願しない方がいいですね」とか、「それは著作権の問題になりますね」というような結論になることもあります。

「弁理士」とか「特許事務所」や「知的財産事務所」という単語を見て、なんだか入りにくいなぁ、法律用語なんてわからないなぁ、と思われるかもしれません。しかし、実際は気軽に色々とお話しすればいいだけで、後は弁理士の方がプロの本領発揮、ということになります。

最初の一歩踏み出すのに大きなエネルギーがいるかもしれませんが、一歩踏み出してしまえば、案外スイスイ進むものです。

それを後押しするのも弁理士の仕事かもしれませんね。
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2017/05/02(火) 12:25 | コメント:0 | トラックバック:0 |
 
特許庁では特許審査の質についてのユーザー評価調査をしていますが、年々、質が向上しているとのことです(→特許庁のHPはこちら。2017年4月21日検索)。

確かに、私がこの業界に入ったころの拒絶理由通知は「引用文献1参照。」とかで済まし、どのような論理で拒絶しているのかさっぱり分からないものもありました(中には、コピペミスで、意味不明な文章になっていたこともありました。)。

しかし、いまではそのような拒絶理由はほとんどありません。かなり丁寧に理由付けが書かれています。したがって、拒絶理由に対する応答もしやすいので、特許庁の報告もうなづけます。

更に、報道では(→記事はこちら。2017年4月21日検索。)、コミュニケーションにも重点を置く方針にするとのことです。

拒絶理由を受けた場合、審査官によく面接に行くのですが、特許の審査官の皆さんは既にユーザーフレンドリーな人が多いと思います。今後さらに拒絶対応がしやすくなるのではないかと思います。そうすれば、特許査定の確率も(そして、特許査定になる特許自体の質も)向上すると思います。

しかし、これはあくまで「特許」の話です。商標や意匠の審査の話ではありません。

商標の審査の質に関してアンケートもあります(→HPはこちら。)

それによると、審査の質の評価は高いようです。

しかし、聞いた話ですが、商標審査官の中にはコミュニケーションに疑問符が付く審査官も、たま~に、いるとのこと。商標審査官の場合は特許審査官と違って出願人とコミュニケーションをとる機会があまりないからでしょうか?

ただ、私が携わった商標の案件で審査官にコミュニケーションをとったことがある案件がいくつかありますが、それらの案件を審査していた審査官は皆さん、とても親切でした。

したがって、上記のコミュニケーションに疑問符が付く審査官は、あくまで「例外」だと思いますので誤解なきように。。。

今知的財産事務所
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2017/04/21(金) 23:29 | コメント:0 | トラックバック:0 |

10年以上前、まだ雇われ弁理士のころですが、ある企業の研究所の人から「考えたことがパッと表示されるようなデバイス、特許出願できないかな~」と言われたことがあります。

いわば、テレパシー??のように、自分が考えていることが表示されるようなデバイス、ということです。

その当時、イメージとしては脳波を使えばできるかもしれないな、とは思いましたが、当時の技術水準から、実施可能なレベルまで特許明細書に書き込むことはできませんでした(つまり、どうやってやるの?ということです。)。

そこで、頭に思い浮かべたことが自動的に表示されるデバイスを「理想」として位置づけ、そこに様々な限定要素を加え、実現可能であろうレベルまで落とし込んでいきました(こうすればできるだろう、というレベルまで落とし込みました。)。

その結果、「理想」からはかなり遠かったのですが、ある人が入力した情報に基づいて、入力した人がイメージしているだろう画像を出力するデバイスに仕立て上げ、特許出願に持って行ったことがあります(現在、特許として存続中です。)。

ところが、現在、フェイスブックが「頭に思い浮かべるだけで文章が書けるコンピューターの入力技術の研究開発」をしているそうです(記事はこちら。2017年4月20日検索。)。発表したということは、実現可能性がそれなりにある、ということでしょう。

外部から脳の動きを把握して言葉に変換する技術を用いるとのことで、上で述べたような「理想」的な技術の実現も近いかもしれません。

すぐ先の未来の製品・サービス(特に、これからリリースする製品・サービス)について特許出願することで自分たちのビジネスに特許を役立たせるという取り組みが多いと思いますが、中には10年以上先を見越し、コンセプト特許として特許出願を検討することもあります。

もちろん、コンセプトだけで技術的に実現できない場合は権利を取得できないので、技術的に実現可能なところまで「理想」レベルからレベルを下げる必要はあります。

しかし、将来、どのような社会が実現されるのか?を構想し、いま誰も考えていないけど、こういうのがあったらいいよね、というようなことを考えてコンセプトを創造し、そのコンセプトを支える技術面において特許出願を考えることも一部の企業では行われています。

このようなかなり先の将来を考えてなされた特許出願は、もし権利化されれば基本的な特許として将来、市場が創造された時に大きな影響力を及ぼせるメリットがあります。更に加えて、出願公開されることにより、それを見て興味を持った仲間を集める媒体としても力を発揮することがあります。

という点に合わせ、何よりも、そのような取り組みは当事者にとっては「楽しい」取り組みだと思います(もちろん、会社にとってはきちんと成果を出してね、ということは必要ですが、将来の飯のタネにもなりうるわけです。うまくバランスをとる必要はありますね。)。

今知的財産事務所

2017/04/20(木) 16:30 | コメント:0 | トラックバック:0 |

特許調査をする場合、公開特許公報や特許公報を見ることになりますが、公開特許公報等には実に様々な情報が詰まっています。

もちろん、「特許請求の範囲」や「発明を実施するための形態」等に発明の内容が記載されているので、これらが重要であることに間違いはありません。

しかし、それ以外にも有用な情報が詰まっています。

その1つに「Fターム」というものがあります。Fタームは、公報中に記載されている発明の技術的な特徴を、種々の技術観点(目的、用途、構造、製法等)に照らして付与されるものです。

これだけだと「ふーん、そうなのか」で終わってしまいますが、「Fターム」の「付与数」がポイントになります。

1件の特許出願には、たいてい、複数の「Fターム」が付与されます。上記のようにFタームは様々な技術的観点に照らして付与されるので、付与数が多いほど、それだけ様々な技術的な観点が含まれていることになります。

ということは、その特許出願に含まれている発明が解決する課題の適用範囲が、Fタームの付与数が多いほど「広い」と簡易的に評価できる、ということになります(あくまで、簡易的に、です。)。

気になる特許が将来、自社ビジネスの障害になり得るかということを判断する場合にFタームの内容や付与数が判断材料の1つになることになります(もちろん、確度の高い評価をする場合は、専門家を交えた評価が必要になります。)。

他にも色々な情報が公報には詰まっていますが、どの情報が自分にとって重要であるかは、公報を見る目的によって変わってきます。

したがって、まずは目的を明確にする、という点が重要になってきます(どんなことでも目的を明確にすることは重要ですが…)。

今知的財産事務所

2017/04/19(水) 17:55 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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